帰省報告 4 (軽石タオル)

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 翌、土曜日 
顔を洗ってタオルを探すと、洗面台の上に2〜3本のタオルが 『絞ったままの状態』 乾いて、まるで軽石みたいになっていた。
キレイ好きの義姉にしては珍しいな・・・と思いながら、畳んであるタオルは使わずに 『軽石タオル』 をムリヤリ広げて使った。

婆の施設に行った。
談話室に婆の姿・・・・・・。
こっちに気がついた!
「クリオネェェェェ♪ Tちゃ〜〜〜ん♪」 と、皇后サマみたいに手ぇ振ってる。

堰を切ったように喋る婆。
話は昭和10年代やら先週のことがいっしょくた
「アンタ、オラ死ぬ前にもう一度、作畑サ行きて〜〜ヨォ」
「ムリ!遠すぎるよ」
「大丈夫だァ!車椅子で行くから!」
わたしがムリなのッ! カッタリ〜〜〜し
「ヒデちゃん (♂87歳」 に会いてェなァ〜、オラの幼馴染だ・・・今じゃヒデちゃんしか残ってねェ。会いてェ・・・死ぬまでに」
「ヒデちゃん死んだの・・・あれ?忘れたの? 死んだヨ」
(ヒデちゃんなんて知らんッ!生きてるのか死んでるのか・・・多分死んでるだろうと思って言った)

「そうだべかねェ、やっぱ死んだかねェ、歳だもんな・・・寂しいな」
こういう表情を見ると、ボケずに周囲の仲間を見送ってくってキビシーと思うワ

義姉を手伝う用事があるので、
「きょうは、帰るから・・・ネ」 と (また来る) みたいな言い方して帰ってきた。

「あの (軽石) タオルを使ったの・・・クリオネちゃん?」 
「うん、軽石みたいだった (笑)」
「畳んであるのを使えばよかったのに・・・なにに使った?」
「?・・・・・・顔拭いた」

「あれは婆ちゃんが漏らしたオシッコを拭く専用タオルだよ (笑) 間違わないように絞ったままにしておいたんだよ。(爆)」

 これでおしまい