青年の気 (樹)

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 朝、レイコを散歩させていると北側のアパートに住む若い男性がうかない表情でこっちに向かって歩いてきた。
カレとは何度か顔を合わせているうちに挨拶を交わすようになっていた。

顔色が悪く元気がないので 「風邪?」 と訊くと
「そうなんです、どこか近い薬局ありますか?」
「一番近くて 『マ◎キヨ』 だと思うけど・・・開くまで時間があるネ
 っていうか、医者 (T医院) が一番近いジャン!市販薬より安くてよく効くと思うヨ。」
「そんなお金・・・ないんです (__) 健康保険も切れてるし」

え”ぇええ〜〜〜ッ (゚〇゚;)
たまげてる私を尻目にカレは力なくアパートのドアを閉めた。

青年が気の毒で大急ぎで家に帰って薬を探した。
が、あいにくクリオネんちはだ〜れも風邪ひかないもんで、期限切れの薬すらない。
買い物ついでに風邪薬のサンプルもらって届けてあげよう。

それにしても 『健康保険』 のない生活って・・・心細い。
どんな事情があるのかわからないが、どんな健康体でもやっぱり健康保険は払わなきゃ・・・